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メソッド

第8章:物をよく落とす・ボーっとして集中力が出ない│実感に落とし込む

2015年5月28日 Category:メソッド

※出来るだけ最初から順番にお読みください。

物をよく落とす・倒す

ボーっとしたり意識が薄くて集中できない

聞いてる時は分かったのに、いざとなると手が止まる

自分の認知のズレや、行動・選択に不適切な物があると理解しても、いざ自分の行動に反映させようとすると再度見失ってしまう事があります。ここで失敗した時、『わかってるのに、どうして?』と自分を責めたり、自己評価を下げてしまう危険性が出てきます。

この章では実感力にまつわるハッキリとした認識を得る方法と、そのメカニズムについてご案内します。

『持つ意識』

ここまで認知が生活の様々な場所で、自分がとる行動・選択に関わってきているとまとめてきましたが、『物をよく落とす・倒す』などの不意なミスにもその影響が出ていることがあります。

ここに関わっているのは、実感力とメモリの低下です。

物をよく落としたり倒したりする時は、何かしらの準備中・作業中・探索中など、その物に対する集中以外の案件が頭にある時ではないでしょうか?

夕飯の準備、料理中、掃除中、仕事中のコーヒーなどです。

フリーズ・パニックにメモリ(思考の余裕)不足が絡んでいるように、『物をよく落とす・倒す』などの不意なミスには、別件への思考によるメモリ不足が原因だと考えられます。メモリが不足することで『持つ・運ぶ・位置決め・設置』など一連の動作への実感が薄くなっているのです。

メモリの不足で起きるということは、作業中でなくても対人不安や環境への動揺、思い通りにならない事への憤りなどでも、不意なミスが連続してくる可能性があります。

この時、『しっかりしなくちゃ』と意識しても、結果が変わることはあまりないのではないかと思います。なぜなら一連の動作への意識確認が必要なのに、自分がしっかりしている事に意識を向けても、集中している場所がピンポイントではないからです。『しっかりしなくちゃ』への集中力が切れると同時に元に戻る可能性があります。

繁忙期や環境変化で起きた一過性であれ、認知のズレによる人間関係・対人関係で起こる慢性的なメモリ不足であれ、この【実感力の低下】は意外と簡単に取り戻せることがあります。

『最近、物をよく落とすとか、倒すのが増えたなぁ……』と感じたら、

これを持つ

あそこまで掴んで運ぶ

置く場所を確認する

しっかり置く

とひとつひとつの動作を頭の中で確認して下さい。聞かれて問題がない環境であれば、口に出しても良いです。これを短期間意識的に行うだけです。

物を運ぶなどの動作は、ふだん何気なく行っていますが、こうした一連の作業項目を脳が自動的に流れとして行ってくれています。しかし、何らかの原因で他の事にメモリが奪われる状態が起こると、一連の作業の自動化に抜けが出てくるようになってしまいます。

今まで当たり前にやっていた分、わざわざこうして一連の動作を再確認することは、あまりやらないのではないでしょうか。

動作を手動で意識することで、脳への刺激は強まり、一連の流れの実感力が増します。この刺激を集中的に繰り返すと、自然と脳のメモリ割り当てに変動が起こる事があるようです。

『聞く』意識・『わかる・自覚する』意識

人の話が理解しにくくなったり、どうにも自分の事として実感が持てなくなっている時も、物を運ぶ時のような【実感の自動処理】が滞っている場合があります。

聞いている時は分かっているのに、いざ自分のことと落とし込もうとすると、なんだか分からなくなり立ち止まってしまう場合などです。

例えば幼い頃、先生がみんなに向かって話している時、ボーっとしてしまって耳に入らなかったのに、先生が紙芝居などを始めた時は、その場その場で理解しながら聞けたなんてことはなかったでしょうか?

興味関心という刺激が後押しをしているのはもちろんですが、『理解しよう』と意識や感覚をいつもより前に押し出した形になっていたのではないかと。

みんなに向かって説明している先生は、どこまでが自分に関係するのかの意識が薄く、『聞こう・分かろうとしよう』という目的意識を持ちにくくなります。対して紙芝居の場合、それもみんなに向かって話しているのですが、自分がそれを聞きたいために『聞こう・分かろうとしよう』と選択しているわけです。

例は子供の場合ですが、行動・選択自体は子供の頃に自分で決めてから、それほど変わることがないというケースがほとんどです。

大人であれば知識や経験があるので、聞くべき立場にあることや、理解すべきことを『知って』います。しかし、この当たり前なはずの一連の動作に、メモリが割り当てられなかったらどうなるでしょう。

『物をよく落とす・倒す』時と同じく、不意なミスを巻き起こすなど、進行に支障が現れます。

『聞く・わかる・自覚する』にも、ふだんは脳が自動的にメモリ振り分けをしてくれていたのが、メモリ不足によって『分かろうとする・自分の事と実感しようとする』という意識の自動化ができなくなっているわけです。

起こりやすい状況的として、例えば新入社員が初めて仕事の説明を聞く時に、緊張と不安感。相手の目を気にしすぎることでメモリ不足を起こし、耳に入って入るが自分の事としていちいち理解する流れが滞るなどが分かりやすいでしょうか。

これは自分が憶えないといけない

~になるためにはこれが出来ないと

これは何のために理解するのか

など、そこにある情報と自分の関連性を、意識的に集中する必要があります。これは物を持つなどに比べて流れが複雑で、イメージしにくいと思うかもしれません。

その場合、例えば今は新しい職場や環境でも、数カ月後に適応したうまくやっている簡単なイメージを、予めボンヤリと持っておくことをおすすめします。
このイメージは曖昧でも構いませんし、叶える必要もありません。その場に慣れてリラックスした会話が、その場のうちの誰かとしているような、極浅いイメージで構いません。

ここに起きている緊張や不安は、対人関係が絡む事がほとんどです。

うまくできるだろうか・受け入れてもらえるだろうか……。これらが同時並行で起こることでメモリを失うことは多いのではないでしょうか。曖昧にでも受け入れられている環境設定のイメージがある場合、そこまでが『持つ・運ぶ』などと同様な一連の流れになります。
この時、同時並行ではなく、関係についての問題はやや先送りになるので、多少のメモリ開放につながる可能性があります。

さらに『分かろうとする・自分の事と実感しようとする』など、自動処理から手動に切替えて意識することで、実感力を取り戻す流れが作りやすくなるのです。

場合によってはこれを邪魔しているものの中に、両極思考やパワーゲーム思考などを見つけることもあるかもしれません。

次の章は、人との距離感や仕事への付き合い方などに関わる、『自分の境界線』についてご案内します。

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    心労と過労、カサンドラ状態に陥り3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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